第1回はWBCでの活躍も記憶に新しい戸郷翔征投手です。
簡単なプロフィール
出身地 | 宮崎県 |
生年月日(満年齢) | 2000年4月4日(23歳) |
身長・体重 | 187cm・84kg |
投・打 | 右・右 |
ドラフト指名順位(年) | 6位(2018年) |
プロ通算年数 | 5年 |
経歴 | 聖心ウルスラ高(宮崎) ー巨人 |
獲得年間タイトル | 奪三振(22年) |
投手としての特徴
1 特徴的なアーム型のピッチングフォーム 戸郷選手といえばアーム型と言われるテイクバックの際、肘を伸ばしたままのフォームが特徴的です。アーム型の投球フォームは怪我の危険性を指摘されることが多いフォームなのですが、戸郷選手は肩関節が柔らかいらしくプロ入り後の大きな怪我はありませんので、身体にあったフォームだと言えるでしょう。
2 高い奪三振率、最大の武器はフォーク ピッチングスタイルとしては、先ほど申し上げたようにアーム型の投球フォームから繰り出される、150キロを超えるストレートと落差の大きいフォークのコンビネーションで奪三振を量産する本格派右腕です。2022シーズンでは自身初のタイトルとなる奪三振のタイトルを獲得しています。7.0を超えると高いと言われる奪三振率においても、2022シーズンは8.07と高い数字をマークしました。球種としてはストレート・フォーク・スライダーが投球の9割を占めており、その中でもフォークの奪三振数が抜けていて、154個の奪三振のうち6割近い90個の三振をフォークで奪っています。WBCでマイクトラウト選手から三振を奪ったのも、フォークボールでしたね。2022シーズンからは、スライダーでもカウントをとるのに苦労しなくなった印象で、投球の幅が広がりました。
3 長いイニングを投げるスタミナと粘り強さ 飛躍を遂げた2022年、セリーグの投手の中で1試合あたりの平均投球回が平均6.84イニングと最長でした。ローテション投手として長いイニングを投げることはシーズンを長い目で見た時、中継ぎ投手を休ませることにも繋がりますので、とても重要なファクターになると思います。四球も少ないタイプの投手ではありませんが、ピンチでの粘り強さを発揮し、2022シーズンではQS率が80%と、規定投球回を達成した投手の中でトップの数字をマークしています。
プロでのこれまでの歩み
1年目でいきなりプロ初登板を果たし、その年の本拠地最終戦でプロ初勝利。 2020シーズンはその勢いのまま先発ローテーションの一角として9勝をマーク、2021シーズンは初の二桁勝利を狙いましたが、去年より防御率が悪化し再び9勝止まり。ここまでの戸郷投手は、試合中盤で四死球や連打などで急に崩れるイメージが強く、安定感には程遠いイメージでした。 開幕こそ出遅れましたが、2022シーズンは中盤のピンチでも大崩れすることなく、粘りのピッチングを披露。自身初の二桁勝利となる12勝をマークし、奪三振のタイトルも獲得する活躍を見せました。その活躍が認められWBC日本代表へ選出され、侍ジャパンの世界一に貢献しています。
今シーズンへの期待
今シーズンは去年以上にエースへの挑戦の年となるでしょう。長年巨人軍のエースとして君臨してきた菅野投手ですが、2021シーズン頃からその活躍に陰りが見え始めています。今年もまだ1軍で投げられていません。そんななかWBC明けということで開幕投手こそ譲りましたが、実質的なエースは戸郷選手で間違い無いと思います。このエースの世代交代こそ今年の戸郷選手に期待したいところです。巨人のエースにふさわしい成績を残し、全ての巨人ファンから認められるエースになって欲しいと思います。まずは去年の数字を超え、菅野投手を超えるような成績を期待したいです。